東京芸大を首席で卒業後ドイツに渡り、ドイツや日本で数多くのオペラ・コンサートで活躍。シュトゥットガルト音大講師。ドイツリートでは、発声にととまらず、詩の内容を熟知しながら、誰が、誰に、何を、どのように伝えるかを情熱的に指導。歌手とピアニストが一緒になって学ぶことを重視している。
現在、ドイツ在住で、年に1~2回訪日
古嵜 靖子 こざき やすこ
楽器 | 声楽 |
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ジャンル | 声楽 |
レッスン | 不定期 |
対象者 | 中学生以上 |
レベル | 中級、上級 |
COURSE レッスンコース
歌手・ピアニストの1組レッスン
ドイツリートマスタークラス[公開] 中級・上級
対象 ドイツリートを学びたい全ての方。(できるだけ声楽家とピアニストの一組でお申し込みください。必要な場合はピアニストの紹介もいたします。)
年に1~2回、来日してマスタークラスを行うことが多い。
不定期レッスン
対象・レベル | ドイツリート愛好者とピアニスト |
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レッスン日 | 希望日を調整 |
レッスン時間 | 1時間 |
入会金 | なし |
レッスン料金 |
レッスン料金(税込) レッスン 2人1組で23,100円(1時間あたり) 使用ピアノはスタインウェイM型です 聴講 2,200円 |
PROFILE 講師紹介
講師メッセージ
18世紀末から19世紀にかけてドイツで生まれた「リート」は、言語・声部・伴奏の3要素によって構成され、詩と音楽が深く結びついた芸術的歌曲です。オペラと同じように、リートにも自分の気持ちを状況に応じて歌い上げる曲がたくさんあります。たとえば恋の歌ひとつにしても、幼い恋の歌、うぬぼれ者の一人相撲を描いた歌、手練手管に長けた女の歌、激情を抑えた秘めた恋の歌など、さまざまなものがあり、誰が歌ってもすべて違う表情が生まれます。
また、何人もの役を一人で歌い分けるバラードはそれぞれの立場をはっきりと伝えなければなりませんし、お話を語るようにいろいろな場面を説明したり、そこに語り手のコメントが加わったりと、ほんの数分の曲にも中身がぎっしり詰まっています。宗教的、哲学的な内容を持つ歌も多く、自分と厳しく対峙し、問答をする曲もありますが、何といっても最も多いのは自然を描写した曲でしょう。四季折々の美しさを短い形で俳句に歌うことに慣れている日本人、そこに見る人の感情も読み取ることのできる日本人には、リートはとても向いているように思います。もちろん、どんな曲もただ綺麗に歌うだけではリートの深みは得られません。リートを歌うことは、誰が、誰に、何を、どんな風に伝えたいのか、または隠したいのか、そういったことを楽譜やテキストから汲み取って、音に 形にしていく、大変エキサイティングな作業です。
そのためには詩の内容に近づき、語感を出すための発音の訓練、そして思い切って自分の感情を表現する勇気も必要でしょう。 またピアニストも歌い手と一緒になってそれぞれの場面を盛り上げるためには、お互いに納得するまでイメージを交換し、ときには音楽上対等な立場でやり取りする必要もでてきますのでペアでの受講をお勧めします。
歌の内容を思うまま描ける自然な発声を練習し、嘘のない演技でもって、 たったの数分の間に、ある人の人生を、場面を髣髴とさせる歌を歌ってみませんか?
主な経歴
10歳から東京少年少女合唱隊に所属し、国内外での演奏旅行に多数参加。
長谷川新一、長谷川冴子、奥本とも各氏に師事。
東京芸術大学声楽科首席卒業、同大学院ソロ科修了、原田茂生氏に師事。
1981年第16回民音コンクールで第一位、およびアサヒビール賞を受賞。
西ドイツ政府給費留学生として渡独、シュトゥットガルト音楽大学で声楽、オペラ、リート科に学ぶ。
S・ゲスティー、K・リヒター、ウタ・クッターの各氏に師事。
1983年、在学中に同地シュトゥットガルト国立歌劇場と契約し、9年間専属歌手として活躍。
オペラ、コンサート活動はドイツをはじめイタリア、フランス、スイス、オーストリア,ロシア等ヨーロッパ各地からエジプトに及ぶ。
日本では、民音公演、二期会公演、またN響定期公演等に出演。
また、NHK FMリサイタルやNHKニューイヤー・オペラコンサートにも出演している。
近年はリーダーアーベントに力を入れ、ドイツのみならず日本でも異色のプログラムを発表、 1998年より始めた日本での連続演奏会も11回を数え、文化庁芸術祭にもノミネートされる。
1997年コルネリス・ヴィットヘフト氏をパートナーにヴォルフとシュトラウスの歌曲によるCDを、 1998年にはケーベルの「9つの歌」のCDを小松美沙子氏の伴奏で発表、各分野から注目される。
●主講習会活動
2000年と2001年、シュトットガルト音大のリートクラス教授のコルネリス・ヴィットヘフト氏と共に、東京芸大で大学院生を対象にしたリートの公開講座を開く。 また、日本声楽家協会でも公開講座を持つ。
2002年、2004年、2006年と、ドイツ・カム市における夏期講習会に、ヘルムート・ドイチュ、ジェイムス・テイラー、 ディートリッヒ・ヘンシェル、フリッツ・シュヴィングハンマー、岡原慎也氏らと共に講師として参加。
2008年にはミュンヘンでの夏期講習で講師を務める。
2010年、大阪にて日本リート協会の講習会の講師として招かれ、シュテファン・ゲンツ、アレクサンダーシュマルツ、岡原慎也、寺谷千枝子氏と共にドイツ・リートの指導にあたる。