2025.08.19
マエストローラ音楽院の歴史
この秋もデュオハヤシ・フレンドリーコンサート! とっておきの室内楽(2011年11月10日のブログより)
マエストローラ音楽院 創業オーナー&理事長の木下尚慈が、過去に綴ったブログを再編し、当音楽院の歴史と魅力や、在籍する講師陣の活躍をご紹介します。
(2011年11月10日のブログより)
去る11月3日、今年2011年もデュオハヤシ(林俊昭と林由香子のデュオ)のフレンドリーコンサートが代官山のヒルサイドプラザ・ホールで行われた。
今回は近代ロシアの作品が取り上げられた。ロマン主義、モダニズム、バレエ音楽の3つをキーワードにロシア音楽の魅力に迫ろうという試みだ。演奏されたのは、ラフマニノフ、プロコフィエフ、スクリャービン、ショスタコーヴィチの小品やソナタなど。
素晴らしいアンサンブルを披露するだけでなく、お二人による曲の解説がいつも聴衆を楽しませる。定番のソナタ形式の説明から、作曲家それぞれの特徴を譜面から紐解くなど、興味深いあれこれを聴けるのが魅力。
今回面白かったのは「ラフマニノフのピアノ譜は、まるで深い森のなかにいるよう。木々に絡まる蔦があって、一体どこへ行くのか先が見えない!」とか、ソフトなショパンにたいして「鋼鉄の男といわれたプロコフィエフ」が、美しいバレエ音楽をかけたのはパリにいた時だけ?などなど……。
二人のアンサンブルは実に見事で、ピアノとチェロがそれぞれ前に出たり、後ろに控えたり、音がマクラメやタペストリーのように絡み合い、あらたな色彩を醸し出す。
毎年のように、関西から出てきてやっておられるこのコンサート(※ブログ投稿当時)、今年見逃した方は是非とも来年お越しください。